木の家Q&A:木の家づくりの疑問、お答えします。

木の家を建てるのに時間はどれだけ必要?

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大量生産の工業製品ではない、一点モノの家作りをしています。

じっくり探してみないと、自分に似合う気に入った服をすぐに見つけることはできませんよね。それと同じで、この世でただひとつの自分たちの生活にあった家を建てるのにも時間がかかります。

建物の形を考える設計、実際に建てる施工の時間が家を建てるには必要ですが、弊社の平均で考えると設計に4〜7ヶ月程度、施工に6〜10ヶ月程度と言ったところです。通常言われているものに比べると、長く感じるかもしれませんが、弊社の場合0から仕様を決めて設計にかかるので設計の時間はそれなりにかかりますし、天然素材を多用し、昔ながらの木組みの技術を活かした住宅にはそれなりの工期がかかります。

「木の家が建てたい」と思った場合には、規模にもよりますが、設計・施工あわせて一年半程度の十分な時間を見てご計画いただければと思います。

ただし上記の弊社平均のスケジュールをご覧のとおり、家の建て方や規模、立地条件等により目安が多少異なります。ご希望のスケジュール等をよくご計画の上、お気軽にご相談ください。

木の家はすばらしいけど高いでしょう?

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一本一本、木の癖を読み解きながら、丁寧に刻みを入れて、組み上げていきます。

私たちが有機無農薬野菜や自然食品を購入しようとすると、同じ種類の物でも一般の物より割高です。作ることのできる量に限りがあり、作るにも手間がかかるので、それだけの金額になるのには理由があります。ですが、体の健康や食育といったことを考えるとそれを選ぶ価値ははかり知れないと思います。

木の家に関しても言えることは一緒です。天然素材を多用して家を建てるには、工業製品を組み立てるのと異なり手間がかかります。1日に作業できる量にも限りがあり時間もかかります。きちんとしたやり方で建てるにはそれなりの金額がかかります。

ただ、弊社では、木材は基本的に産地直送で顔の見える関係を大事にしつつ、コストを下げるべく努力も行って、一概に全てが高くはならないように勤めています。

物には物の値段があり、予算に合わせた提案をさせていただきますが、建てたときにいくら安い家でも、建てたときにきちんと考えて建てられた家の方が維持費が安い場合もあります。また、天然素材を多用していれば修理・修復ができるのに、工業製品を多用してしまったために修理できずに全交換になってしまうことが数多くあります。そこまで考えると、木の家は決して高い買い物ではありません。目先のことにとらわれず、深く考えて選んでいただけたらと思います。

木の家は田舎っぽい?

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木組みの家に大胆なモダンなセンスを取り入れた「黒壁の家」

木組みの家は野暮ったく見えるとか、田舎の家みたいと思われる方も多いかもしれません。確かに、オーソドックスに木組みを考え、昔ながらのやり方をそのまま踏襲した場合にはそう見えるかもしれません

ただ、木組みの構造と言っても、そこには何通りかのやり方があり、構造躯体の木組みをスタイリッシュに見せることもできます。大胆かつ豪快な木組みを見せるのか、繊細で端正に見せるのか、木構造を考えデザインすることで、その建物が持つイメージも異なったものになります。ですから「木の家=野暮ったい」ではないのです。

日本各地に築200年以上の木造建築があります。社寺仏閣から茶室、住宅まで、伝統的な技法を駆使して作られていますが、形はそれぞれ違います。見る人の受けるイメージにもよると思いますが、豪快なものから繊細なものまで随分と幅があり、それが木造住宅のデザインの自由度の大きさを表していると思います。

木で安心安全な家はできるか?

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2008年11月〜12月に兵庫県三木市にある実験施設「E-ディフェンス」で行われた伝統木造住宅実大振動実験

木を活かし、木をあらわして木造を考えると、手で加工し、仕口も伝統的な加工を用いた、いわゆる「伝統構法」に近い物になるのは必然です。「伝統構法」と聞くと古くさいものと思われてしまうかもしれませんが、以前は伝統という言葉の陰でベールに包まれていた感のあるこの構法は、近年様々な検証が行われて、その地震時の安全性などは実大実験等によりかなり正確に把握されています。もはや伝統構法は伝統というベールに包まれたものではなく、かなり精密に検証された、木の性能を活かした現代の木造構法の一つと言えるかもしれません。腕や勘に頼るのではなく、きちんと力学的に検証された木構造を用いて、木を使うという視点に立って地震に強い安心な住まいを考えることができるようになりました。

また、都市部であれば防火に関しても安全性が求められます。せっかく木の家なのだから、内外に木を見せたいと思う方も多いと思います。木造は火事に弱いと思われがちですが、木を使った防火、準耐火の仕様が様々な検証により進められて、木は意外に燃え広がらないことが知られてきました。木は火災時には1分に1ミリ程度しか燃えてきません。仮に外が火事だったとして、30ミリ(3センチ)の木の厚板で壁を作ったとします。すると30分間は建物内部に火事の炎は到達してきません。この理屈をふまえた準耐火の仕様が国土交通省の告示にも載っています。

以上のように、木造については様々な分野で検証が進み、地震にも火事にも耐える仕組みを木を用いて作ることが、現在は可能になっています。木の家の技術革新は決して新しい物ばかりを追い求めて積み重ねられていくのではありません。今まで継承されてきた技術の中でも検証し、見直すことでも、また新たな可能性が広がってきています。木を使った、環境にも優しい安心安全な家を考えてみませんか。