先月9月号の新建ハウジング+1という雑誌に
弊社の記事が掲載されているという書き込みを
先日したのですが、
おかげさまで、「新建ハウジング見ましたよ!!」
と色々な方に声をかけていただきました。
業界紙なので、見ている方は少ないかなと
思っていたのですが、一寸驚きです。
それだけ見ていてくれる目が有るということなので
身を引き締め、それに答えていきたいです。
ただ肩肘張らず、思ったことを一生懸命に、
笑って建てる楽しい住まい造りを皆様と出来るよう頑張っていきます。
新建ハウジング見ました!!
煉瓦の外構
頑張れコミセン君
木造の建物では、柱と梁が取り付くところを接合部と呼びますが、
柱には、ほぞと呼ばれる凸の形状の加工、土台や梁にはそのほぞを
受けるほぞ穴という凹の形状の加工が施されます。
一般的な木造軸組の建物では、ほぞの長さは短く、(短ほぞと言います。)
柱の横にはかすがいや金物を取り付け、地震の時など建物が変形した場合の
土台や梁から柱を引き抜こうとする力に耐える工夫を行います。
柱の位置、またその柱に取り付く壁の耐力(地震に耐える力ですね。)
の大きさにより、使用する金物を変えて対処していくのが一般的なのですが、
木の建物であれば、接合部もそれに合ったものとしたいもの。
この建物では、金物は補助的に使用し、柱、梁の接合部を
すべて長ほぞ差し込栓(コミセン)打ちとしています。
ほぞの長さが一般のものより長く、ほぞの向きと直交して
込栓という木の栓をうち、引き抜く力に対処する仕組みです。
梁の横に小さく出っ張っているのが込栓。
地震の時に柱を引き抜く力にこの栓が耐えてくれます。
個人の趣味はあると思いますが、
意匠的にもこれがポコポコ出ているのがユニークで好きです。
いざというときに力を発揮してくれる、小さな力持ちのコミセン君です。
がらんどうです。
弊社でのリフォームでは比較的多いのですが、
建物の内外壁を撤去し、がらんどうにしてのリフォームの現場が始まりました。
もちろん、構造躯体に耐震補強を施しての改修工事になります。
がらんどうにした内部はこんな感じ。ここからまた新しい家に生まれ変わります。
いくつかの例は、このブログやホームページでも紹介しておりますが、
昭和40年代から50年代初めの建物をこのような形で改修し、
住み繋いでいく試みを行うことが最近増えてきております。
ただ、一口にリフォームと言っても、安易に厚化粧のような
その場しのぎの改修を繰り返していくものも多く、住み繋ぐと
いうことで言えば、先の何年かの延命処置だけでしかないものも多く見られます。
確かにコストは安いのかもしれませんが、
後々での出費が多いのが、その場しのぎの特徴ではないでしょうか。
弊社なりのリフォームのやり方をこの現場を通して紹介していければと思います。
平塚代官町の家が完成致しました。
昨年から工事を行っていました、平塚の代官町の家ですが、
先月3月に無事建築の工事を終えました。
少しだけ中を公開しちゃいますね。
葉山から鎌倉、鎌倉から平塚辺りの湘南と言えば、昔は海沿いは別荘地であったところ。
このお宅はお施主様からのご希望もあって、内部は板張りの箇所が多いです。
いつもの木組みの躯体とあわせて木がふんだんに使われていると、
なんだか心地よい非常に上質な空間が広がります。
家の中に入るとまるで別荘にいるような豊かな空間のある住宅になりました。
居間の雰囲気はこんな感じです。落ちついた木の空間です。
外のデッキから見る居間もステキです。
2階の廊下と階段、吹き抜けのスペースに面して、家族で使える共用部をつくりました。
作業用の作り付けの机と本棚、収納が備え付けてあります。
水廻りも洋風で、オシャレな感じです。なんだかいい雰囲気ですね。
準防火地域内の場合、外壁の内側に板を張ったりする場合でも、
土壁とするなどの法令の告示の内容に書かれているものか、
認定を受けた外壁の構造でなくてはなりませんが、この建物は、
それにあわせたやり方で行っているため、内部の空間は木をふんだんに使用しております。
知らないと「できませんよ。」と言われ断られてしまうこともあるようですが、
市街地でも木をふんだんに用いて心地よい家を建てることが可能です。
ただし、それをきちんと建てるには、知識と経験が必要なのは事実です。
ここ15年くらいの間で、市街地でもプレハブや、出来合いの見た目だけ良い住宅ではなく、
木の温もりのある建物に住まうことが出来るいろいろな技術が研究され、
法令の整備も進んできました。これは、市街地で木の家に住みたい人にとっては、
朗報であると思います。
何気なくこうした仕事をしていますが、色々と進化しつつある今の木造技術の中で、
技術の研鑽を様々な方のおかげでなし得ていることに感謝しなくてはなりませんね。
平塚の現場に建具が搬入されました。
上棟順調です。
- カテゴリー:
- 新築事例
ただいま上棟作業が順調に進んでいます。
今回の、この建物の棟梁はなんと24歳の大工です。
大工育成塾の塾生として当社に来てからもうすぐ6年目になります。
常日頃からの彼のやる気と熱意もありますが、
そうした気持ちを応援し、もり立て、一緒に頑張ってくれる仲間がいるのが
私たちの仕事の良いところ。彼の人柄もありますが、
無事、今日の上棟式を迎えられそうです。
若い職人を育てるというのは、非常に難しいことです。
ただ、意志のある人が頑張ろうと思える環境を作っていくこと、
私たちのような会社にはまずそれが求められると思います。
そして、それを理解してくださるお施主様、
一緒に行動してくれている仲間たちに、感謝しています。
代官町の家、内部施工中です。
平塚代官町の家ですが、内部の施工をただ今行っています。
年末ということもあって、休み前に出来るところまでは・・・
ということで、大工さんも、本当に頑張っています。
今回の建物は細長い鰻の寝床状の敷地に建てる建物なので、
地震時の変形も考え、構造にはいつも以上に気を配って、
壁配置等考えつつ、床の剛性を多少高めて変形に対して
考慮しています。
これは2階の写真です。まだ施工中の雑多な状態ですが、
一部、耐力壁としている面材が見えると思います。
木組みで建物を建てていると、いわゆる伝統的な構法
になってゆくのが心情で、できれば壁には
相性のいい土壁をあわせたい・・・と思うのですが、
この建物の計画上、予算や工期の件もありますが、
構造と施工の無理をしてまで採用するということは、
設計・施工者としては、少し疑問に思う時があります。
この建物は、木組みを使いつつ、構造その他はもう少し
柔軟に考え、住まい手が気軽に、木の家を楽しめる
家になっています。出来上がると、いつもの星野土建の
感じの家になると思いますが、乞うご期待ください。
床板施工中です。
平塚代官町の家ですが、施工も順調に進み
只今仕上げの床板の施工中です。
施工前に広げて並べていますが、
キレイなヒノキの床板です。
すぐに傷がつかぬよう養生をしてしまうのですが、
建物の施工が終わり、養生をはがすと、
貼り終わった化粧のこの床がまたお目見えします。
良いものができていた場合には
その瞬間が何とも言えないのですが・・・・。
これは施工者と、施主の楽しみですね。