今月から大規模なリノベーションをおこなっている現場です。
まずは解体工事から入りますが、躯体を雨で濡らさぬよう、
外壁はぐるりとブルーシートで覆います。
中に入ると、まるで青の洞窟ならぬ青の現場。
築年数はかなり経過した物件ですが、養生をしっかりと行い
リノベーションで現代的に生まれ変わる予定です。
青の現場(大規模改修)
住宅省エネ(こどもエコ住まい支援事業)他について
年が明けてもうすぐひと月ほどが経過しようとしていますが、
ご自宅の建て替え、ちょっとした改修などに補助金を活用してみませんか?
弊社では事業者の登録を済ませ、すでにいくつかの工事で採用を検討して打ち合わせを行っております。
以下はこれから活用が可能な住宅省エネに関する補助金の情報です。
こどもエコ住まい支援事業
https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/
先進的窓リノベ
https://window-renovation.env.go.jp
給湯省エネ
https://kyutou-shoene.meti.go.jp/
3つの事業は組み合わせて採用することも可能です。
ご自宅の改修、新築等の計画にご活用ください。
網戸付き玄関建具改修事例
古くなってしまった玄関戸と木枠を作り直して欲しいと依頼を受けて行った工事です。
元々ついていた木枠の下部に腐食が見られたため、枠から全て作り替えました。
北側の玄関なのでその場所の明るさを確保した上で、夏場に風を通す目的から網戸を取り付けられる形としました。
格子壁とヒノキの床板
入母屋の住宅の耐震改修(製作金物による梁補強)
入母屋の耐震改修工事、主要な部分がほぼ終わりつつあるのですが、
行った一部の工事を紹介いたします。
まずは今回は梁補強。
実際に建っている建物の鉛直荷重への対応のため
梁材の補強をおこなっている工事の様子です。
建物を壊さず、しかも二階の床組みをそのままで工事を進めなくてはならないので、
梁の補強計画にも頭を捻りますが、今回は2つに分かれたあご掛けの金物を作成し、
それにかける形で梁を持ち上げて補強工事を行いました。
金物は制作にあたりなるべく溶接による欠損の少ない形状として
構造設計事務所に提案いたしました。
無いものを一から考えるのは難しい作業ですが、現場で話し合い
施工と設計一緒になって進められるとまた可能性が広がります。
現場でのそうした関係を大事にしていると、良い雰囲気で現場が進んでいく。
そこは大事にしたいといつも思っています。
スノコ用ヒノキ板
屋内の食品収納庫の中に、通風を考えたスノコ貼りのデッキ
を作るために加工中のヒノキの板材です。
収納庫の中とはいえ、節のない材で加工しているのは
ご高齢の居住者の方に合わせて足を引きずっても靴下や素足に節などを
引っかけないよう配慮するため。現場での制作時も足の触れる表に釘や金物が
出ることがないよう作成していきます。
新築でも小さな修理でも木を使うには理由があり、
それをどのように使うかを含め、「なぜ木を使うのか」といつも
考えを大事にした仕事をしていますが、今回も足触りや床の風通し、
その他いくつかの木の持つ効果を狙ってヒノキを使うので
「木」を使うだけに「気」をつかいます。
細かな配慮も大事にしたいと日々思っています。
メジロの巣
ヒノキの縁台
ひらやのかしや、間も無く完成です。
筋かいが危ない?
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木造の建物で耐震要素といえば筋かいは一般的ですが、
最近プレカットの現場などを見ていると筋かいの材に比較的大きな抜け節があっても
また、材に割れが生じていたり、腐れやめの悪いものでも平気で使用されているものを時々見かけます。
この写真は以前実際に見せていただいた事例を許可を得て掲載いたしますが、
とある現場にプレカット工場から納入された筋かい材です。
厳しいと思われる方もいるかもしれませんがこの時は交換した方が良いと判断し、材の変更を致しました。
筋かいは、建築基準法施工令第1章第1条の三にも書かれているように構造上主要な部分に相当します。同じ施工令の第3節に木造の記載があるのですが、第41条(木材)の箇所に「構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない」とあります。筋交いに関しては、節のあるものがどれだけ弱いかを実験した結果などもあるので、折をみて紹介できればと思いますが、材の強度に影響のある抜け節などがあった場合には規定された性能を満たすことなく破断してしまうものが多いようです。
材を出す川上から、使用する川下までこうした部分も気を使って見ていけると良いのですが、実際にこういうした材が流通してしまっている現場に立ち会うと、考えさせられることも多いです。