古くなってしまった玄関戸と木枠を作り直して欲しいと依頼を受けて行った工事です。
元々ついていた木枠の下部に腐食が見られたため、枠から全て作り替えました。
北側の玄関なのでその場所の明るさを確保した上で、夏場に風を通す目的から網戸を取り付けられる形としました。
網戸付き玄関建具改修事例
格子壁の耐震壁
クイズ なぜ深基礎?
改修中の築35年の共同住宅の床下です。深基礎なので床下の空間の高さが高いですね。
それでは唐突ですが、ここでクイズです。この建物の床は、なぜ深基礎なのでしょうか?
ヒントは敷地の横に用水路がある事でしょうか。考えてみてください。
・周りに水が出やすいので建物の基礎を高くした。
・用水路沿いの傾斜地の建物なので、基礎を深基礎として敷地の不陸に対応した。
ある程度知識のある方だと、おそらくこの辺の答えが想定できるのではないかと思います。
それでは答え合わせをしますね。
この建物の建っている敷地は周りの敷地より60㎝〜80㎝ほど土が盛られています。
理由は、大雨の時に用水路が氾濫し、水の出やすい場所であるため。
その対策として敷地の高さが上げられました。
ただし、盛り土の上にそのまま建物を建てれば、建物は不同沈下を起こします。
最近は地盤改良を行い建物を建ててしまうことも多く見られますが、この建物の計画では
沈下に備え、元の地盤の高さに基礎を作り、後から盛り土の地盤を作って対応しました。
ですので深基礎になっているのです。
単純に建物の基礎だけを上げてしまうことをしなかったのは、外から室内に入るときの玄関の段差と
庭を使えるようにするために地盤面と床面の高さに配慮したのだと思います。
写真を見て気づいた方もおられるかもしれませんが、
それに加えて、水の出やすい比較的地盤が悪い敷地への対策としてベタ基礎で施工されています。
今の目で見ると少しアラも見える部分もありますが、何を隠そうこの建物はその昔に弊社で施工したもの。
35年前に共同住宅の施工でこれだけ真面目に色々考えていたのは素晴らしいし、誇れることだと思います。
今もその考えを引き継ぎ、その延長で考えを進めて建物を建てていますが、
昔の仕事からそれを発見できるのは、とても幸せなことですね。
スノコ用ヒノキ板
屋内の食品収納庫の中に、通風を考えたスノコ貼りのデッキ
を作るために加工中のヒノキの板材です。
収納庫の中とはいえ、節のない材で加工しているのは
ご高齢の居住者の方に合わせて足を引きずっても靴下や素足に節などを
引っかけないよう配慮するため。現場での制作時も足の触れる表に釘や金物が
出ることがないよう作成していきます。
新築でも小さな修理でも木を使うには理由があり、
それをどのように使うかを含め、「なぜ木を使うのか」といつも
考えを大事にした仕事をしていますが、今回も足触りや床の風通し、
その他いくつかの木の持つ効果を狙ってヒノキを使うので
「木」を使うだけに「気」をつかいます。
細かな配慮も大事にしたいと日々思っています。
筋かいが危ない?
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木造の建物で耐震要素といえば筋かいは一般的ですが、
最近プレカットの現場などを見ていると筋かいの材に比較的大きな抜け節があっても
また、材に割れが生じていたり、腐れやめの悪いものでも平気で使用されているものを時々見かけます。
この写真は以前実際に見せていただいた事例を許可を得て掲載いたしますが、
とある現場にプレカット工場から納入された筋かい材です。
厳しいと思われる方もいるかもしれませんがこの時は交換した方が良いと判断し、材の変更を致しました。
筋かいは、建築基準法施工令第1章第1条の三にも書かれているように構造上主要な部分に相当します。同じ施工令の第3節に木造の記載があるのですが、第41条(木材)の箇所に「構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない」とあります。筋交いに関しては、節のあるものがどれだけ弱いかを実験した結果などもあるので、折をみて紹介できればと思いますが、材の強度に影響のある抜け節などがあった場合には規定された性能を満たすことなく破断してしまうものが多いようです。
材を出す川上から、使用する川下までこうした部分も気を使って見ていけると良いのですが、実際にこういうした材が流通してしまっている現場に立ち会うと、考えさせられることも多いです。
日吉の貸茶室
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日吉にて貸茶室を始めました。
詳しくは↓こちらのスペースマーケットページをご覧ください。
https://www.spacemarket.com/spaces/lEnt36oGiFOxwsNH/rooms/SpKKDxFuEEEP91ts
1時間2500円からの時間貸しとなります。(最低利用時間3時間から)
京間8畳の広間なので、お茶だけでなく着付けやお花、唄などの練習の場としての利用が可能です。
また、会合やワークショップ、習い事の教室としての利用などもご相談に乗れます。
ロケハンに来られた撮影の方もおられますので、撮影の用途も相談可能です。
詳しくは星野土建☎︎045-563-2121または📧hoshino@h06.itscom.netまでお問い合わせ下さい。
「ムクリ」のある瓦屋根
「ムクリ」と聞いてピンと来る方は屋根にお詳しい方!?でしょうか。
ただいま、ムクリのある屋根の瓦工事が終盤に差し掛かっています。
初夏の空にいぶし銀の瓦が良く合います。
通常の屋根の施工においては、下地は平らなため、見た目にも
直線状の屋根が多いのですが、意匠的に屋根に「ムクリ(起り)」
をつけて、屋根勾配のラインの上方に曲線を持たせて施工する
ことがあります。
「ムクリ」をつけると、屋根の見た目に優しさや少し控えめな美しさが
感じられるようになる気がいたします。
意匠的な効果を目的としているといわれることが多いのですが、
「ムクリ」をつけることで屋根の勾配に変化を持たせ、
瓦屋根の水の切れを良くする雨じまいの効果があるという意見もあります。
「ムクリ」の反対は「反り」ですが、こちらはきらびやかだったり、
荘厳なイメージの意匠を用いたい建築、
社寺・仏閣、城郭などの屋根によく用いられますね。
ただ、この「ムクリ」は、曲線のバランスが非常に微妙で、
あまり大きな曲線だとかえって屋根が重く見えたり
不格好な意匠につながります。意匠は奥が深いですね。
連休前に大忙し??
もうすぐゴールデンウイーク。
連休の楽しさを思い浮かべて、何だかウキウキしてしまう
この時期ですが、自社の仕事場はフル回転。
大工さん、4人で一生懸命頑張ってます。
お寺の庫裏竣工です。
今年の春に上棟致しました、お寺の庫裏が竣工致しました。
いつも通りの手刻みの木組みの丁寧な仕事が光っております。
今回は、木組みの建物でお寺の庫裏から発想されるもの
からすると少しだけモダンな感じでしょうか。
決まりきった感じでなく、少し発想を自由にすると
可能性が広がる感じがします。
内部をお披露目・ヨツバロッヂ
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- 土壁と木組みのシェアハウス「ヨツバロッヂ」
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仕上げ工事もかなり進んできました、シェアハウス・ヨツバロッヂですが、
内部の写真を初公開しちゃいます。居室の写真です。
中塗り仕上げの土壁の肌が何ともステキです。
床の養生をまだはがしていないのでお見苦しく申し訳ないです。
各居室は6畳の2面採光。日当りも風通しも良好です。(エアコン無しでも結構快適かも!!)
何よりも、都市部で木と土壁に囲まれた心安らぐ空間で日々の生活ができる。
ちょっと贅沢かもしれませんが、そんな賃貸の住宅もないと思います。
シェアハウスの肝である共用部もこれから徐々にアップしていきます。
現時点でお問い合わせは何件かいただいております。
入居希望の方は弊社までご連絡ください。
詳細はヨツバロッヂホームページをご覧ください。
http://hiyoshi-yotsuba-lodge.com