3月に入ってから限界耐力計算による入母屋の住宅の耐震改修工事を行っています。
よく郊外の土地にある大きな住宅のほとんどは1階に下屋が周っていて2階の外壁面が
1階よりも徐々に建物内側にセットバックした配置になっていくものが多いのですが、
この建物はまさにその形で、通常の耐震設計だと改修計画に難があるため、
地盤の良い今回の建物は限界体力計算による耐震改修計画で進める工事です。
一部化粧で見せる格子壁の耐力壁もあります。
写真は小屋組の補強工事中のもの。
私の木構造の先生から直々に依頼を受けて行っている仕事なのと
規模の大きな耐震改修工事なので自ずと気合が入ります。
昨日も地震がありましたが、お施主様にとって安心して住める住宅になると良いとおもいます。
小屋組施工前の写真。
小屋組補強施工後の写真。在来軸組の建物なのですが、小屋梁を追加したり、軸組の補強と合わせて金物補強をしています。
入母屋の住宅の耐震改修
昔のジブリ映画に出てきそうな御宅の改修
ヒノキと杉の造作材たち
クイズ なぜ深基礎?
改修中の築35年の共同住宅の床下です。深基礎なので床下の空間の高さが高いですね。
それでは唐突ですが、ここでクイズです。この建物の床は、なぜ深基礎なのでしょうか?
ヒントは敷地の横に用水路がある事でしょうか。考えてみてください。
・周りに水が出やすいので建物の基礎を高くした。
・用水路沿いの傾斜地の建物なので、基礎を深基礎として敷地の不陸に対応した。
ある程度知識のある方だと、おそらくこの辺の答えが想定できるのではないかと思います。
それでは答え合わせをしますね。
この建物の建っている敷地は周りの敷地より60㎝〜80㎝ほど土が盛られています。
理由は、大雨の時に用水路が氾濫し、水の出やすい場所であるため。
その対策として敷地の高さが上げられました。
ただし、盛り土の上にそのまま建物を建てれば、建物は不同沈下を起こします。
最近は地盤改良を行い建物を建ててしまうことも多く見られますが、この建物の計画では
沈下に備え、元の地盤の高さに基礎を作り、後から盛り土の地盤を作って対応しました。
ですので深基礎になっているのです。
単純に建物の基礎だけを上げてしまうことをしなかったのは、外から室内に入るときの玄関の段差と
庭を使えるようにするために地盤面と床面の高さに配慮したのだと思います。
写真を見て気づいた方もおられるかもしれませんが、
それに加えて、水の出やすい比較的地盤が悪い敷地への対策としてベタ基礎で施工されています。
今の目で見ると少しアラも見える部分もありますが、何を隠そうこの建物はその昔に弊社で施工したもの。
35年前に共同住宅の施工でこれだけ真面目に色々考えていたのは素晴らしいし、誇れることだと思います。
今もその考えを引き継ぎ、その延長で考えを進めて建物を建てていますが、
昔の仕事からそれを発見できるのは、とても幸せなことですね。
メジロの巣
ホームページに「住み繋ぎ」事例をアップいたしました。
更新してからしばらく経ってしまったのですが、
ホームページに弊社設計施工の住宅の住み繋ぎ事例を
アップいたしました。
今思うと、計画して建築するときから住み繋ぎのご依頼を受けるまで
なんだか不思議な良い縁に恵まれた事例でした。
これからもいただいたご縁を大切に、住宅に
携わって仕事に励んでまいりたいと思います。
↓下記の文字リンクの中古住宅の住み替え・住み繋ぎサポートをクリックしてご覧ください。
(リンクページ中の各種事業紹介の中の住み替え・住み繋ぎサポートの箇所になります)
中古住宅の住み替え・住み繋ぎサポート
貸家に木の安らぎを
筋かいが危ない?
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木造の建物で耐震要素といえば筋かいは一般的ですが、
最近プレカットの現場などを見ていると筋かいの材に比較的大きな抜け節があっても
また、材に割れが生じていたり、腐れやめの悪いものでも平気で使用されているものを時々見かけます。
この写真は以前実際に見せていただいた事例を許可を得て掲載いたしますが、
とある現場にプレカット工場から納入された筋かい材です。
厳しいと思われる方もいるかもしれませんがこの時は交換した方が良いと判断し、材の変更を致しました。
筋かいは、建築基準法施工令第1章第1条の三にも書かれているように構造上主要な部分に相当します。同じ施工令の第3節に木造の記載があるのですが、第41条(木材)の箇所に「構造耐力上主要な部分に使用する木材の品質は、節、腐れ、繊維の傾斜、丸身等による耐力上の欠点がないものでなければならない」とあります。筋交いに関しては、節のあるものがどれだけ弱いかを実験した結果などもあるので、折をみて紹介できればと思いますが、材の強度に影響のある抜け節などがあった場合には規定された性能を満たすことなく破断してしまうものが多いようです。
材を出す川上から、使用する川下までこうした部分も気を使って見ていけると良いのですが、実際にこういうした材が流通してしまっている現場に立ち会うと、考えさせられることも多いです。
朝日新聞オススメのマイベストプロに掲載されました。
全国の新聞社やテレビ局等が運営し、専門家・プロを探せるWEBガイド、「マイベストプロ」の神奈川版【マイベストプロ神奈川】に弊社の代表取締役星野将史が紹介されました。仕事に対する想いや、地域密着の企業ならではの取り組み等、星野土建の魅力が伝わるインタビュー記事もご覧ください。
https://mbp-japan.com/kanagawa/hoshinodoken/interview/
夏期休業のお知らせ
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日頃より格別なご高配にあずかり厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社では下記の期間夏期休業とさせていただきます。
2018年8月11日(土)〜16日(木)
なお、17日(金)より通常営業させていただきます。
休業期間中は皆様にご不便をおかけ致しますが、何卒ご寛容くださいます様お願い申し上げます。
なお、休業期間中に頂戴したメール問い合わせ等は営業日に順次対応させて頂きます。
あらかじめご了承のほどお願い申し上げます。