新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発令されてしばらくたちましたが
「ステイホーム」で在宅での時間も多くなる中、「ここに収納が欲しい」
とか、「間取りを少し変えたい」とか「水周りや内装をそろそろ変える時期かな・・・」
等々、今まで意外と気づかなかった
我が家の「こうしたい!ああしたい!」を見つけることもあるかもしれません。
でも今の情勢の元では、なかなか建築会社に出かけるのは難しいし、ましてや、まだよく知らない
建築会社の人間が自宅に来るのも、このコロナの自粛推奨の元では躊躇されるのではないでしょうか。
そこで、弊社ではwebのテレビ電話機能を用いた相談を始めました。
ZOOM、スカイプ等を用いてご自宅の「こうしたい!ああしたい!」のご相談をいたします。
初回相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。
相談は一度弊社までメールまたは電話でご相談いただきました上で、日時を決めて
弊社からテレビ電話でご連絡いたします。
細かなリフォーム・修理から新築、大規模改修、外構工事まで幅広く相談に応じます。
よろしくお願い致します。
我が家の「こうしたい!ああしたい!」webでの無料相談を始めます。
手刻みの仕事は何が良いのか
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- 住まいへの考え
- 住まい造りで迷っている方へ
「大工の手刻みで家を建てています」というと前時代的な考えかと思われがちですが・・・
木という材料の性質に従い、木造住宅を建てて住むということを一つの流れのように考えた時には
極めて理にかなっている方法の一つが「手刻み」だと思っています。
まず、木を使って家を建てる時には構造の計画は極めて重要です。
構造は人間で言えば骨格です。作り方によっては弱い家にも強い家にもなります。
今の時代、建てられる家のほとんどはプレカットの機械加工で作られていますが、木材を加工して
組み合わせる部分の継手や仕口と呼ばれるものは、いくつか決まった加工に限られてしまいます。
その反面、手刻みで作ることができる仕口、継手は数多くあり、しかも、加工時の工夫により
寸法や作り方に色々なアレンジが可能です。
設計し、施工監理している立場の私にとって、非常に興味があるため仕口や継手といった
部材の強度試験の場には多く参加しているのですが、そのような工夫により、
プレカットのように金物で補強せずとも、木の持つ性質に従い、木を組み合わせて、
地震時や強風時の建物の変形に耐える強い仕口、継手を作ることが可能だと
いうことが証明される場に立ち会うと、「手刻み」の優れた部分を感じずにはいられないのです。
服や家電といった大量生産のものと違い、住宅は一軒一軒その形が違うものです。
「手刻み」であれば、大きな家からコンパクトな家まで形の違う一軒一軒の骨格を考えた時に
仕口や継手に多くの工夫を加えることが可能であるため、その一軒一軒に
対応することができます。そして住まいづくりにはそれができることが理想なのではないかと思っています。
プレカットが台頭してから、建てられる住宅の作り方はどれも同じようなものになって
しまいました。戦後の持家政策を引きずりながら、近年でも多くの住宅を供給するため、
短時間で安価な工業生産によって住宅が生み出されている結果なのですが、果たして
長持ちするでしょうか。環境問題がこれだけ話題になっている中で、
そろそろそこから抜け出すべきだとも思います。
「手刻み」の家は作るのに時間はかかりますし、金額も少し割高です。
ただ、人が知恵を絞り、工夫を凝らして仕口や継手を加工して建てられた住まいは
そのぶん長く愛着を持って住まうことができるのではないでしょうか。
その家に住み続けるコストを考えると、長く愛着を持って住まうことができる方が
かえって割安かもしれません。
今の世の中の当たり前を、ちょっと昔に行っていた当たり前で見てみると、
新しい何かの発見があります。「手刻み」は住まいづくりにおけるそのような
新たな発見につながるのではないでしょうか。
土壁の再使用実証実験をしてみました。
お寺の改修(まるく削る)
地元のお寺の老朽化した水回りの撤去工事を行いました。
増築されてここにあった洗面・トイレの水回りが蟻害が生じてしまい、
その改善のため別の場所に水回りを移設する前提で行った工事でしたが、
結果として元の本堂の形に近づける復旧工事のような工事となりました。
写真の施工後の新しい部分から施工箇所がよくわかるかもしれませんね。
まだ施工したばかりで眩しいくらいに光っている銅板もこれから色が
馴染み、さらに味わいを増してくると思います。
さて、屋根のこの部分ですが、
元々葺かれている銅板葺きの屋根には桟があり、下地となる木材にも
同じような加工を施す必要があります。
今回は元々の施工と形をあわせるため一本一本写真のように
削り出して丸く形を作りました。
うまく復元できたのではないかと思います。
夏期休業のお知らせ
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日頃より格別なご高配にあずかり厚く御礼申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社では下記の期間夏期休業とさせていただきます。
2018年8月11日(土)〜16日(木)
なお、17日(金)より通常営業させていただきます。
休業期間中は皆様にご不便をおかけ致しますが、何卒ご寛容くださいます様お願い申し上げます。
なお、休業期間中に頂戴したメール問い合わせ等は営業日に順次対応させて頂きます。
あらかじめご了承のほどお願い申し上げます。
「ムクリ」のある瓦屋根
「ムクリ」と聞いてピンと来る方は屋根にお詳しい方!?でしょうか。
ただいま、ムクリのある屋根の瓦工事が終盤に差し掛かっています。
初夏の空にいぶし銀の瓦が良く合います。
通常の屋根の施工においては、下地は平らなため、見た目にも
直線状の屋根が多いのですが、意匠的に屋根に「ムクリ(起り)」
をつけて、屋根勾配のラインの上方に曲線を持たせて施工する
ことがあります。
「ムクリ」をつけると、屋根の見た目に優しさや少し控えめな美しさが
感じられるようになる気がいたします。
意匠的な効果を目的としているといわれることが多いのですが、
「ムクリ」をつけることで屋根の勾配に変化を持たせ、
瓦屋根の水の切れを良くする雨じまいの効果があるという意見もあります。
「ムクリ」の反対は「反り」ですが、こちらはきらびやかだったり、
荘厳なイメージの意匠を用いたい建築、
社寺・仏閣、城郭などの屋根によく用いられますね。
ただ、この「ムクリ」は、曲線のバランスが非常に微妙で、
あまり大きな曲線だとかえって屋根が重く見えたり
不格好な意匠につながります。意匠は奥が深いですね。
ヒノキ材の刻み
只今ヒノキ材の刻み、加工を行っています。
このところ暫く雨が多かったのですが、その間、雨にも負けず作業場では
地道に刻みの作業が続いておりました。
作業場にヒノキの良い香りが漂っております。木の香りにはいつも癒されますね。
川崎市木造住宅耐震改修工事
終わってから暫く経ってしまったのですが、
川崎市内で終了した耐震改修工事の外観写真。
古い木造住宅でしたが、特徴を残して上手くリフォームできたかな?
と思います。
墨付け始まりました
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ただ今作業場では墨付けを行っています。
墨付けとは材を加工する前にその材の癖を見た上で
加工に向けた印を付けること。よく見ると、文字の筆跡や
決まりがありながらも、その大工ごとに少し違う印の付け方もあり、
こんなところにも個性や工夫が出ていて面白いです。
もう少しすると、作業場も刻む音でにぎやかになります。
お寺の庫裏竣工です。
今年の春に上棟致しました、お寺の庫裏が竣工致しました。
いつも通りの手刻みの木組みの丁寧な仕事が光っております。
今回は、木組みの建物でお寺の庫裏から発想されるもの
からすると少しだけモダンな感じでしょうか。
決まりきった感じでなく、少し発想を自由にすると
可能性が広がる感じがします。