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工務店の仕事〜手刻みについて考える〜

2014年12月10日

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 年明けから改修工事を行うため、大正末期から昭和初期に建てられた
地元の建物の調査を行いました。
何度か改築が繰り返されていて、変更されている箇所も多いのですが、
梁組みは今の建物と違って、独特の雰囲気があります。
残っている土壁も、よくある戦後の簡略化された土壁と違い
丁寧に施工されています。
工事は大々的なものではないですが、この家をお子さんやお孫さんが
住み繋ぐ良きお手伝いが出来ればと思っております。
 
 工務店としての星野土建の仕事は何かといえば、
建てることも大事ですが、建てた家を直す技術を持っておくことが大事なのも事実。
今の世の中、ほとんどの新築住宅がプレカットや省力化された構法の中で家が建っていますが、
同時にその省力化の元で建てる技術はおろか、直す技術も捨てられようとしています。
手刻みの技術とか、伝統的なものというと、何か特別なものの雰囲気も漂いますが、
今、街中に普通に建っている木造の軸組の住宅を直し維持していくにも
そうした技術は不可欠です。特に無垢の木を多用した家を作る場合には
これは避けては通れません。最近流行に乗っているのか、無垢の木や
天然素材を扱っていると謳う会社が増えましたが、
その反面、そうした作る技術的なことは、おざなりにされてるものも見られます。

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私たちが手刻みの仕事にこだわり、刻み場を維持し、手刻みを活かせる伝統的な架構
を用いた建物を建てていたりするのは、そうした技術を次の代に繫げていくのも理由の一つ。
せっかく建てた大好きな木の家を、永く住み繋いでいただける
環境を持って仕事していくことが、私たちのやっていくべきことの一つでもあります。

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伝統的な日本の住宅や、軸組構法の住宅は、直せる技術が残っていれば、
例え建てた人間が亡くなり代が変わった50年後でも直すことができます。
ただ、最近良くある、〇〇メーカー独自の技術で・・・とか
パネルの特殊なものを使用した住宅などはそれが難しいかもしれませんね。

近年、天然指向のブームもあってか、木の建物に憧れる方も増えてきました。
ただ、木の家は必ずメンテナンスが必要になります。
木の家を建て、直し、維持していく技術を持ち、その環境を維持していくこと。
当たり前のことなのかもしれませんが、それを地道に行っていくのが、
当社星野土建のような、工務店の仕事と思っております。

柿と柚子

2014年11月10日
カテゴリー:
日記

収穫の秋、実りの秋と言いますが、そんな言葉が
ふさわしい季節になってきました。
この時期になると、頂いたり、お裾分けしたり
ご近所の輪の中で物が行き交う楽しい時期になります。
週末にお施主様から柿を頂戴致しましたが、
良い形のこの柿たちはお施主様の庭の木で育ったもの。
早速頂きましたが、その甘くてとても美味しいことに
ビックリ!!しばし秋を堪能させていただきました。
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一寸早いけど、庭の手入れのために実をとらなくてはならずに収穫した、
うちのシェアハウスの庭の柚子は、早速ご近所の方の柚子好きな
方にお裾分け。未だ少し早いので香りは少ないけど、
これはこれで使い道があるのだそう。
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たいしたことではないことなのかもしれませんが、都市部に住んでいると、
こうした近所のやり取りも少なくなってきてしまった気も致します。
物のやり取りだけでなく、支え合うこと、繋がること等々、
別に田舎や里山でなくても、畑がなくても、
都市部でも、こうした持ちつ持たれつの繋がる暮らしは出来るものだと思います。
建物や整った環境に頼る前に、自らそうした回りの環境に
目を向けてみるのも、豊かな生活への第一歩なのかもしれませんね。

掘りごたつ

2014年11月7日
カテゴリー:
日記
リフォーム・改修

新築のみならず、リフォームや改修を行う時に、
「住み慣れた家だけど、ここをこんな風に変えたら楽しいかも!!」
なんて思いは必ず皆さんありますよね。
このお宅では改修に伴い、手持ちのコタツを活かして
掘りごたつのある居間をつくりました。
ヒノキの木地と琉球畳のシンプルな感じが映えます。
木で作った浴槽のようですが、ここに手持ちのコタツ
を据えると完成です。
窓から見える緑を眺めながらのんびりと・・・・。
そんな一日を過ごすのが、楽しそうな居間になりました。
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カマキリ

カテゴリー:
日記
リフォーム・改修

改修工事の施工の完了した住宅の外壁を見に行ったら、
「あれ?何かが壁についている・・・・。」
よく見てみたら、カマキリさんでした。
秋も深まってきましたが、未だ元気なのですね。
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持ちつ持たれつ

2014年11月5日
カテゴリー:
日記

少し前に、地元の幼稚園に餅つきと、芋掘りのイベント用に
残材や端材を提供させて頂きました。
実は親子共々、この幼稚園に通ったのですが、
それを話すと皆さんに驚かれます。
よくある、地元なので強制的にそうなってしまっている
という関係ではなく、いくつもある選択肢の中から
結果的に長いお付き合いになっているので、上手く言えませんが、
やはり自分で何か感じてそうしたところがあるのかもしれません。
卒園生として、また通った子供の姿を見ていた親として
子供が笑ってくれるイベントのお手伝いになればと
思いながら、今日も地元で持ちつ持たれつ。
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さてと、もう少しがんばるかな。

2014年10月31日
カテゴリー:
日記
リフォーム・改修

改修中の住宅の写真です。
壁と天井をビニルクロスで覆われた住宅でも、
改修時に直すのに使う素材を少し変えて
あげるだけでも家はぐっと変わります。
この家では、天井は杉板貼り
壁には和紙を貼っています。
結構うちの仕事では多い仕様ですね。
「和紙は、このビターって伸びてはられていくような
感じが好きなんだよね。良いよね。ビニルとは全然違うの。」
とは、施工している職人の話。
施工中の写真なのでキレイな写真ではないですが、
そんな話のあと、もうひとがんばりだなと。
仕事にとりかかる職人の後ろ姿です。
なんだか今日も調子が良さそうですね。
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ペンキ塗りDIY

2014年10月30日
カテゴリー:
日記
リフォーム・改修

リフォーム改修をしている現場で
お施主さんのお嬢さんが自分の部屋
の壁のペイントに挑戦されました。
今回塗ったのは、オシャレな缶の
この塗料。カラーワークスさんで
取り扱っているHIPという塗料です。
通常のボードの上のペイントなので、
天然系でという訳にはなかなか行きませんが、
色の展開がとても多く、しかもステキ
な色が多いのがこの製品の魅力。
しかも低VOCの無鉛塗料です。                                      
IMG_1447                                                         ローラーと刷毛で施工しましたが、
以外とこれは重労働なんです。
でも、大変でしたが、楽しみつつ
時折真剣に、塗っておられました。
自分で選んだ色で、自分の部屋の
壁を塗る。きっと愛着が湧くと思います。
今の家造り・物造りには
その愛着が無いことが多いんですよね。
愛着を持って住まえる我が家を作ること
のお手伝いも弊社の仕事の一つです。

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一年と少し経過したヨツバロッヂです。

2014年10月29日

 シェアハウス・ヨツバロッヂも運営を始めて
1年と2ヶ月が経ちました。
運用してすぐに、脱法ハウスの問題が出てきたり、
シェアハウスの業界には色々と波乱が有りましたが、
高齢化等の問題も有り、空き家が増えてきている
現在の市街地の環境からも、戸建の住宅の活用
を考えることはこれから既存の市街地の
死活問題になってくると思います。                                    
 これは街の問題だけでなく、近年、
団地の活性化を考え、若い人が団地に
住んでもらえるようにリノベーションされている
試みも行われてきていますね。                                          
 シェアハウスはその使用形態から、
家の中に自然とコミュニティーが形成されます。
空き家をシェアハウス等として活用した場合、
そのコミュニティーを地域に広げていけると、
空き家に若い人が入ることによって
その街区に世代の活性化が促されたり、
色々街にとっても良いことなんだよな〜。
と思い、このシェアハウスを計画したのが
もう2年前のこと。                                            
 私は新築で行いましたが、上記の考えも有り
戸建住宅程度の使用を想定し、建てました。
当初近隣の人と繋がりを持つため、餅つきの
イベントをしたり、試行錯誤でしたが、
朝早く皆で草むしりしていて、
「朝早くからご苦労さんね。」
と、近所の方に声ををかけてもらったり、
隣の家のびわの収穫を手伝って、お裾分けを頂いたり、
おかげさまで良き住人の方々に恵まれ、
最近はご近所の方に「愉しそうな家ね。」
と声をかけていただけるようになりました。                               
運営始まって一年ちょっと経ってしまったけど、
今は庭を充実させようとただいまあれこれ検討中。
来月には、また魅力が倍増する予定です。

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新建ハウジング見ました!!

2014年10月6日
カテゴリー:
日記
新築事例

先月9月号の新建ハウジング+1という雑誌に
弊社の記事が掲載されているという書き込みを
先日したのですが、
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おかげさまで、「新建ハウジング見ましたよ!!」
と色々な方に声をかけていただきました。
業界紙なので、見ている方は少ないかなと
思っていたのですが、一寸驚きです。
それだけ見ていてくれる目が有るということなので
身を引き締め、それに答えていきたいです。
ただ肩肘張らず、思ったことを一生懸命に、
笑って建てる楽しい住まい造りを皆様と出来るよう頑張っていきます。

なぜ木で家を?(ゴミとエネルギーの問題)

2014年8月25日

 先日、ある業界紙の取材を受けていて、
「星野土建さんはどのような考えで仕事に取り組んでおられますか?」
と聞かれました。取り組んでいることには、色々な思いがあるので、
なかなか一言では表せませんので、長い話になってしまいましたが、
人に聞かれると、なかなかとっさに返事が出来ないものですね。                                
 私(星野将史)はスキーが趣味でしたので、
30代前半まで、毎年、何回か雪山に出かけていました。
今は時々釣りに出かけ、船で海に出ては釣りを楽しむことで、
自然の恵みに触れています。
ですが、そうした自然相手の趣味をしていると、
自ずと環境問題に直面することになります。                                         
 私が大学を出て社会人として働き始めた当時、
建築の仕事から出るゴミの量は統計を見ると、
年間1億トンもの建設系の産業廃棄物が排出されて
いることになっていました。膨大な量ですね。
それから暫くして、家業に戻りましたが、
どうせ建てるのであれば、自分は壊したときには
ゴミになったとしても、自ずと自然に還る材料を
使って家を建てていこうと漠然と思っていました。
私自身、元々、木の持つ風合いが好きなのもありますが、
木造に興味を持ったきっかけの一つにこのゴミの話があったのは確かで、
おかげさまで様々な良き出会いにも恵まれ、
木造に関して様々なことを学び、実践しつつ、今に至っています。                               
 実はこのゴミの問題、これからさらに増えていくのを、
皆様ご存知でしょうか。
国土交通省が先月の28日、2050年になると、
人口減少で日本の国土の約6割が無人になる
という試算を発表しました。
いまよりも無人地域が2割近く広がるということですので、
これから、解体される建物の量がどんどん増えて、
建設系のゴミはかなりの量になる。これは明白な事実です。
これは建ち並んでいる建物の量を見れば分かりますね。
そしてそれを処分するエネルギーが
私たちに重くのしかかってくることになります。
                       
 先の3.11の東日本大震災で損傷を受けた
原子力発電所の廃炉がどれだけ難しく困難な
ことかを私たちは学びました。
また、これから解体されるであろう
町中の建物に多く使われているアスベストも
私たちの健康に大きな影響をもたらす問題です。
今まで利便さに頼り、あまり目を向けてこなかったことの一つに、
「物をつくれば必ず処分を考えなくてはならない。」
ということがあります。                                                 

 近頃、エネルギーという点では、住宅を使う上での
エネルギーを減らすという意味で省エネが叫ばれていますが、
建てるところから壊すところまでの
ライフサイクルを考えてエネルギーを考える必要があります。                                
 
 予言という訳ではないですが、私はここで断言しておきます。
エネルギーのうち、家庭の消費エネルギーは、仮に、エネルギーの
使用に対して何の対策をとらなかったとしても、これから必ず減少します。
そして残念ながら、おそらくそれは、住宅に対しての何かの政策や
対策が功を奏するのではなく、人口減少という社会現象によって
成し遂げられると思います。
これは統計にしても、目にする周りの街や
住宅の状況から判断しても明らかです。
だからといって、住宅や建物が使用するエネルギーに関して
何もしなくてよいという訳ではないですが・・・・。 
そして、その代わりに増えるのが、
増大する廃棄物処理に関わるエネルギーです。
 
 これはそのうちこのブログでも触れたいとおもいますが、
かつて公害日本と言われるほど、各地で公害が発生した我が国ですが、
その経験をふまえ、環境汚染の無い社会を築き上げ、日本にはそんな
問題は過去のものと思われているのが実状です。
ですが、そんな私たちの出した廃棄物が現在どれだけ途上国の環境を
汚染しているのかをご存知でしょうか?
「エネルギーを使わないエコな暮らし」を実践することは良いことですが、
それに加えて、「壊す、捨てるに掛るエネルギーを考える暮らし」
が、今とこれからを考えて私たちに課せられた吃緊の課題だと思います。                           

 私も現代社会の恩恵を受けて生きている人間なので、
あまり偉そうなことは言えないのかもしれませんが、
「環境に優しい住まい」を考えるのであれば、是非その辺りも考えた
住まい造りをご一考いただければと思いますが、いかがでしょうか。

横浜・日吉で90余年 家族の「くらし」を共に考え、最高の住空間を作ることが わたし達の使命です

一級建築士事務所
株式会社 星野土建
〒223-0061 神奈川県横浜市港北区日吉1-10-13
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